トラフグ稚魚の歯切り体験!!
みなさん、「里海・里山再発見プラザ」をご存じでしょうか?
平成21年度より、長崎市東長崎地区にある「水産センター」「農業センター」「長崎ペンギン水族館」の三施設がタックを組んで、長崎の里海・里山や水産業・農業の大切さをより深めていただくために様々な体験イベントを開催しております。
今年度の第1回目は「トラフグ稚魚歯切り体験」ということで、長崎市水産センターで開催されました。
フグといえば、山口県下関市が有名ですが、実は、長崎県は養殖トラフグの生産量全国1位(平成20年)なのです!!
長崎市水産センターでは、「つくり育てる漁業」を目的として、卵から人工的に孵化させて稚魚まで育てる「種苗生産」や育てた魚やエビ、貝等を放流し、大きくなってから捕る「栽培漁業」に取り組んでいます。
写真上はトラフグ(約5㎝)、下はアカウニです。
水族館からは、飼育係による「トラフグのお話」をさせていただきました。
さて、早速本日のメインイベント「フグの歯切り体験」です!
「フグの歯切り」とはいっても、みなさんあまり馴染みがないかもしれませんね。
フグには上下2枚ずつ合計4枚の歯がありますが、養殖のいけすの中は密度が高いため、フグの稚魚は、お互いの尾ビレを見ると4枚の歯で噛み合ってしまうのです。
こんなふうに・・・(写真下:尾びれが噛み切られてしまったトラフグの稚魚)
ということで、5㎝程の大きさになった段階で、片方の歯を少しだけ切ってあげて、噛み合いを防ぐのです。
決して、フグをいじめるためにするわけではないのですよ~。
早速、参加者のみなさんに歯切り体験に挑戦していただきました! (※注:金魚すくいではありません…)
これが歯を切る前。下の歯の真ん中あたりの山になった部分を専用のペンチで切ってあげます。
トラフグが人の体温でヤケドしないように、軍手をして素早く作業をすすめます。
そして、これが歯を切った後。怒らせてしまいました。トラフグさん、ごめんなさい…。
館長も歯切り体験に挑戦!!
歯を切ってもらったトラフグたち。これで、噛み合いする心配もありません♪
歯切り体験の後は、みなさんのお楽しみ♪
ここで大きくなったフグを使ったフグ鍋、フグ雑炊を堪能していただきました。
大人気で、おかわり続出でした~!!
本日、参加者のみなさんに歯切りをしてもらったトラフグたちは、これから出荷されて、また大きくなってからみなさんの食卓にのぼることになります。
今回のイベントを通して、「つくり育てる漁業」への理解と海の恵みへの感謝の気持ちを感じてもらえたらと思います。
また、里海・里山再発見プラザのイベントは今後もいろいろと予定しておりますので、ぜひぜひご参加くださいませ!!