飼育日誌/observation diary

クサガメの甲羅干し

2012年05月24日

クサガメの甲羅干し

新緑がまぶしい季節になりましたね。

ビオトープの池ではスイレンの花も咲き始めました。

さて、この写真、スイレン以外にもある動物が写っているのですが…どこにいるか分かりますか?

池の真ん中にある、石でできた島に注目すると…

いました!カメがたくさん上陸していますよ~

この島はカメたちのお気に入りの場所で、なんと多いときには10匹近く上っていることも…

そんなに集まって何をしているのかというと「甲羅干し」、つまり日光浴をしているんです。

 

のんびりひなたぼっこをしているだけのように見えますが、この日光浴、カメたちにとってはとても大事なことなんですよ。

まず一つは体を温めるため。変温動物であるカメは自分の力だけでは体温を上げることができません。

日光浴をすることで体が温まり、活発に動けるようになるのです。

そして、太陽の光に含まれる紫外線も重要です。

紫外線を浴びると、骨や甲羅の成長に欠かせないビタミンDが体の中で作られます。このビタミンDはカルシウムの吸収にかかわる栄養素で、不足すると甲羅が柔らかくなったり、変形してしまうこともあるのです。

また、水から出て体を乾かすことで、体に付いた寄生虫や雑菌を退治できるので、皮膚病の予防にもなっているんですよ。

 

この甲羅干しの姿は、午前中、特に晴れた日の朝によく見ることができます。

クサガメたちは臆病なので、びっくりすると水の中へすぐに逃げてしまいます。

近くで観察したいときは、ゆっくりそ~っと近づいてみてくださいね!

 

 

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